行事案内

布教団連合のテーマ『「伝える伝道」から「伝わる伝道」へ』が提唱され数年が経過しましたが、「伝わる伝道」の概念が曖昧で、今までの布教の何が問題で、どういう布教を目指せばいいのが、現場を抱えている布教使に戸惑いを生じさせているように思われます。

また本年の御正忌報恩講ご満座にて『新しい「領解文」（浄土真宗のみ教え）についての消息』が発布されました。

そこには「時代の推移とともに、『領解文』の理解における平易さという面が、徐々に希薄になってきたことも否めません。」とその問題点を指摘されて「これから先、この『領解文』の精神を受け継ぎつつ、念仏者として領解すべきことを正しく、わかりやすい言葉で表現し、またこれを拝読、唱和することでご法義の肝要が正確に伝わるような、いわゆる現代版の「領解文」というべきものが必要になってきます。」と新しい領解文を制定する理由を述べておられます。

消息に「特に若い人やこれまで仏教や浄土真宗と親しみのなかった人」にご縁を結んでもらいたいという願いが述べられていますので「新しい領解文」をベースに布教をすることが「伝わる伝道」であることが示唆され、それを望まれていると、その真意を読み取ることができます。

本講習会では、新「領解文」は、先にご親教にて発表された「浄土真宗のみ教え」に師徳への感謝の念を加えたものとなっておりますので、新しい「領解文」のベースになっている、未だ充分理解するに至っていない「浄土真宗のみ教え」の内容を今一度考究していく中で、「伝わる伝道」とは何かが、私たちに前に明らかになっていくことを期待しています。