浄土真宗本願寺 福岡教区

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みんなの法話

阿部 隆慈  本願寺派布教使 東筑組 淨圓寺

先日、初参式(子どもさんが生まれて初めてお寺にお参りする式)をお勤めいたしましたところ7名の子供たちが受式されました。

 

まず、みんな大きな声で「なもあみだぶつ なもあみだぶつ なもあみだぶつ」とお念仏を称え、『らいはいのうた』をお勤め致しました。お勤めの後、記念品の授与・法話・ゲームと楽しい時間を子供たちと一緒に過ごしました。

 

 

法話の時のことです。一番前に座っている3歳の男の子に

 

「僕は、お父さん・お母さんのことをなんてよぶの?パパ?ママ?」

 

とたずねますと、

 

「お父さん!お母さん!」

 

と答えてくれました。

 

「どうしてお父さん・お母さんってよぶの?」

 

とたずねると、

 

「お母さんは、いつもご飯を作ってくれるからお母さんってよぶんだよ!」

 

と答えてくれました。お母さんは、毎日、おいしいご飯を作って下さるのでしようね。本堂の中は、しばらく笑いに包まれました。

 

「僕が、お母さんってよぶのは、お母さんが僕に『私が、あなたのお母さんですよ。』と何度も何度も僕に優しくよびかけて、名のり続けてくれたからなんですよ。そのよびかけ続けてくれたお母さんのよび声が、僕のロから「お母さん」という言葉が、声で出てくるようになったのだよ。」

 

最初に「なもあみだぶつ なもあみだぷつ なもあみだぶつ」とみんなでお念仏いたしました。この言葉・この声は、「あなたの仏様・あなたのお母さんですよ」という仏様の優しい名のりです。

 

 

阿弥陀様の名のりがお名号です。五劫という長い間、思惟され、お名号が成就くださいました。その名のりは必ず私の口を動かし声となってくださいます。私に聞こえてくださるその声は、阿弥陀様の名のり、「あなたは我が子だよ。あなたは我がいのちだよ。必ず救う」と、この私を抱き・育み・導いて下さるそのはたらきが「なもあみだぷつ」と私のなかに響き続けるおよび声です。

 

 

合 掌